良い小説という定義がもし、
「読んだ人を変えてしまうもの」であれば、
小説『存在の耐えられない軽さ』はまさに名著だ。

ただ難解なので、ヴィレヴァンの連載で、メンズナックルを引用して解説した。
もしメンズナックルの登場人物が高田純次の言葉をしゃべったら、
とてもつもなく軽い印象を与える。

「軽い格好」に高田純次の「軽い言葉」を組み合わせると、
「存在の耐えられない軽さ」になる。
軽すぎるのは悲劇だ。

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小説では、つぎのように語られる。

人生のドラマというものはいつも重さというメタファーで表現できる。われわれはある人間が重荷を負わされたという。その人間はその重荷に耐えられるか、それとも耐えられずにその下敷きになるか、それと争い、敗けるか勝つかする。

しかしいったい何がサビナに起こったのであろうか?何も。
一人の男と別れたかったから捨てた。それでつけまわされた?復讐された?いや。

彼女のドラマは重さのドラマではなく、軽さなのであった。サビナに落ちてきたのは重荷ではなく、存在の耐えられない軽さであった。

詳しくはヴィレヴァンで。

存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)
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