満州国壊滅とその引き揚げの悲劇を描いた戦後のベストセラー。
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敗戦が決まったとたんソ連軍が侵攻してきたため、26歳の妻、藤原ていが、6歳の正宏、3歳の正彦(藤原正彦)、1か月の咲子(藤原咲子)を連れて恐ろしく長い距離の逃避行がはじまる。

3人もの子供を連れているのは引き揚げでも珍しく、全員を生還させたのも奇跡に近いようだ。途中、同行している他の女性から、赤ちゃんを捨てるか、2人の子供を捨てるかどっちかにしろと言われたり、2人の子供を他の人に預けてもあっさり捨てられてまた拾って歩き出すなど、究極の状況が描かれている。

3歳だった藤原正彦氏は、当時の記憶は無いそうだが、ある日母親に「何故僕は川が怖いんだろう」と、どんな川でもわたる前に心配になることを不思議がったという。そして母親は川の中で流されそうになりながら必死に母親にしがみつく正彦の姿を思い出したとか。

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