1_001

「武士道とは、死ぬことと見つけたり」のフレーズが有名な本だが、このフレーズゆえに「危ない本」だと誤解されがちだ。

しかしよく読めば、「大雨にあっても、全部濡れてしまうものと思えば苦にならない」といった、よりソフトな例えも書かれており、「最悪の状況を覚悟さえすれば、かえって正しい判断を下せる」ということを繰り返し述べている。

「死ぬことと見つけたり」にも解説があり、人は生きるほうが好きなのだから、よくよく考えたら生きのびようとして間抜けな判断をしがちなので、逆になにも考えずに死ぬ気でやったくらいの方がバランスのいい判断ができるということを述べている。

『葉隠』は、上記のような逆説の人生訓と、著者が見聞きしたエピソード集だ。面白かったのは、ある日飲み会で「ハゲ」とからかわれた侍が逆上して何人をも切り伏せ、数人がかりでやっと殺したというエピソードだ。どんな飲み会やねん。

葉隠 上 (岩波文庫 青 8-1)
葉隠 上 (岩波文庫 青 8-1)
クチコミを見る